最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)88 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士佐々野虎一の上告理由第一点ないし第三点について。
しかし、記録によれば、被上告人(控訴人、被告)は、第一審以来被上告人がD
の上告会社(被控訴会社、原告会社)に対する無尽契約上の債権を譲受けると共に
同人の上告会社に対する債務を引受ける旨を約束するにあたつては、右債権譲渡を
上告会社が承認することを停止条件とする旨を主張し来つたことを看取するに十分
であるから、原審の判断には所論第一点、第三点のごとき違法は認められない。ま
た、同第二点は、原判示に副わない事実関係を前提とする法令違背の主張に帰し、
採るを得ない。
同第四点、第五点について。
しかし、原判決挙示の証拠並びにその証拠判断によれば、控訴人(被上告人)が
その原因関係をなす債務引受の無効なことを知つて手形金債務を承認したことを認
めうる証拠は存しない旨の原判決の判断を首肯することができるのである。されば、
論旨第四点は採るを得ないし、また、同第五点は、原判決の何等認定判示していな
い事実関係を前提とする法令違背の主張に帰し、採るを得ない。
同第六点、第七点について。
所論は、原審の裁量に属する証拠の取捨、判断を非難するに帰し、また、所論引
用の判例は、いずれも、本件に適切でないから、すべて、採ることができない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第一小法廷
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裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 下 飯 坂 潤 夫
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